幼稚園教諭の資格内容
幼稚園は学校教育法に基づく教育機関です。
文部科学省の管轄となっていることから、小中学校、高等学校などと同じ学習することを目的とした場所です。
学校機関であることからそこで勤務をするためには教員免許が必要となっており、幼稚園で教諭として勤務するために必要な資格として設置されているのが「幼稚園教諭」となります。
幼稚園教諭となることで、全国にある公立・私立の幼稚園に勤務して子供の保育と教育を担当していきます。
ただ小中学校などの教諭の場合、机に座った子供たちに授業を教えるという方法をとりますが、幼稚園という施設の場合はそのように先生対生徒という関係ではなく、一緒に遊びを通して教育を行っていくものです。
机に座るとしても、一緒に絵を書いたり図工をしたりということになり、あとはままごとをしたり、鬼ごっこをしたりというふうになります。
そのため、「教諭」と言っても他の先生の仕事とは全く種類が異なるものだと思ってよいでしょう。
ただ近年では保育施設の内部でも教育的なことを行ったりすることや、待機児童問題など「幼稚園」と「保育園」を分割する意味合いが薄れてきたこともあり、資格制度も大きな転機を迎えてきつつあります。
幼稚園教諭資格取得までの流れ
幼稚園教諭を取得するためには、まずは専門の教育課程を経る必要があります。
保育士資格のように直接国家試験を受けるという方法は取られておらず、まずは高等学校を卒業したら幼稚園教諭養成課程のある大学や専門学校、短期大学などに通って必要な課程をすべて修了します。
実習を含む養成課程を修了すると、そこで「一種免許状」もしくは「二種免許状」が取得となりますので、それから就職活動をしていくことになります。
なお「幼稚園教諭二種免許状」というのは専門学校や短期大学で2ヵ年の教職課程を経た者に、「幼稚園教諭一種免許状」は大学や短期大学専攻科で3ヵ年の教職課程を経た者に発行されます。
別に「幼稚園教諭専修免許状」というものもあり、こちらは幼稚園教諭養成課程のある大学院まで修了した者が受けられます。
必要な課程を修了した時点で、在籍している学校のある都道府県の教育委員会に申請することで免許状を受け取ることが可能です。
どの都道府県で受けた免許状であっても、その後は別の地域で就業することに全く問題はありません。
正式な免許状ではありませんが「幼稚園教諭助教免許状」というものもあります。
こちらは正規の教員ではなく、あくまでも教員の補助的役割を担当することができるための資格です。
しかし幼稚園という施設で勤務をしていくためには正式の幼稚園教諭免許状を取得していることが望ましく、ほとんどの人が正規の学校を卒業します。