保育園とは
保育園と幼稚園はよく似た施設ですが、その管轄は全く異なります。
まず保育園から説明をしていくと、施設設置の目的は「保護者からの委託を受けて、乳児または幼児を保育する」ということにあります。
施設で対象となるのは0歳~6歳の小学校入学前までの乳幼児で、標準的には7時半~18時ころまで預かることになっています。
ただしこの時間はシフト制で早くなったり遅くなったりということもあり、通して8時間くらいまでです。
保育園には認可保育所と認可外保育所とがありますが、これはその施設が置かれている地域の自治体による認可があったかどうかにより定められます。
認可保育所にも公立施設と私立施設があり、運営母体が自治体であるか民間企業であるかの違いです。
保育園の認可基準は国によって定められており、あらかじめ施設を作ってからそれを審査してもらって認可を受けます。
認可基準となるのは施設の規模や有資格者の数、給食の内容といった細い項目ですべてクリアをすることにより厚生労働省より認可が下ります。
詳しい内部での業務は児童福祉法によって定められており、特に国家資格である保育士資格を持った人材が一定人数以上いるということが重要な要件です。
幼稚園とは
もう一つの幼稚園ですが、こちらは保育園と異なり幼児の保育ではなく教育をするための施設として位置づけられています。
管轄は文部科学省で、施設設置の目的も「幼児を保育し適当な環境を与えてしの心身の発達を助長する」としています。
保育園と大きく異なる点は、対象となる子供が3歳以上からの未就学児であるということです。
また内部で預かる時間帯も9時~14時までと早めに終わるようになっており、標準的には毎日4時間程度です。
幼稚園にも保育園と同じく公立施設と私立施設があります。
ただし保育園のように保育料の助成があるわけではないので、幼稚園の授業料(保育料)はそれぞれの施設によって異なります。
公立幼稚園は自治体によって一律の基準が設けられていますが、私立幼稚園は授業料も入園後の教育内容も全く違ってくるのです。
保育園では内部で給食を出すことが義務付けられていますが、幼稚園の場合は任意となっていて、多くの施設では毎日家庭からお弁当を持たせるように指示が出ています。
幼稚園でクラスを担任するなど大勢を見る時には幼稚園教諭免許状が必要となっており、公立・私立問わず必ず設置をしなくてはならないことになっています。
よく見かけるのが宗教法人による幼稚園や、特定の教育方針を掲げて生徒を募るようなタイプの幼稚園です。
保育園では思想的に特定に偏る保育は基本的にしませんが、幼稚園では個性を打ち出した教育をしてもよいことになっています。