保育士の資格内容
保育士資格は、全国にある保育所・保育園などの児童福祉施設で勤務をするために必要になる資格です。
資格は国家資格として扱われていることから、取得をしていない人材では就業してはいけない業務が定められており、児童福祉施設においては必ず一定人数以上の資格者を置かなくてはならないこととしています。
保育士の主な仕事は3歳~6歳までの未就学児の保育をすることですが、施設により0歳~18歳までの保護を必要とする子供全般の世話ができることと定められています。
保育士資格があることで就業できる場所としては、公立・私立の保育施設の他、乳児院や母子生活支援施設、幼保連携型認定こども園、さらに障害児入所施設や児童心理治療施設などがあります。
担当できる業務は非常に幅広く、子供の保育を目的としていれば新たな施設に勤務ができるようになっています。
認可外保育所など必ずしも保育士を一定人数以上配置しなくてはならないと決められている場所でなくとも、資格があることで就職が有利になったり、資格手当として有利な給与を受け取ることができたりします。
保育士国家資格取得までの流れ
保育士は全国的に人手不足の状況に置かれていることから、以前よりも大幅に資格条件が緩和されました。
資格取得のためのルートは主に二種類で、「全国の保育士養成課程のある学校を卒業する」かもしくは「保育士国家試験を受験して合格する」というふうになっています。
保育士養成課程は4年制大学だけでなく短期大学や専門学校、さらに専門の養成施設から受けることが可能です。
所定の単位を修得することができれば卒業と同時に資格を受けることができるようになっているので、医師や看護師のように改めて国家試験を受け直す必要はありません。
もう一つの国家試験を受験する方法ですが、こちらは年に二回行われています。
試験はそれぞれの都道府県の管轄となっていますが、どの受験地で受けても保育士として仕事をしていくときに制限は受けません。
国家試験では筆記試験9科目に実技試験2科目を受験します。
筆記試験に合格をした者だけが実技試験を受けることができるようになっています。
筆記試験は9科目すべてを順番に受け、それぞれの分野で60%以上正答することができれば合格となります。
もし1回の試験で9科目すべて合格できなかった場合は、合格した科目を次回以降の試験に一定年数繰り越すことができます。
実技試験は「音楽」「絵画」「言語」の3分野から2つを選んで受験する形式です。
試験では試験官の前で実際にピアノ演奏や絵画の作成などを行い、2科目両方で合格が認められたときに保育士免許を発行してもらうことができるようになります。